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日本のベネツィア伊根に行ってみよう/7月上旬訪問

一般的に「京都」と聞くと「祇園」「舞妓」「町屋」「抹茶」のイメージがありますが、京都には「海の京都」と呼ばれる「天橋立」「伊根」「京丹後」地域があります。

ぱっと見、水没しているようにも見えてしまいます。

伊根には、1階が船のガレージ、2階が居室になっている「舟屋」が伊根湾の水際ぎりぎりに約230軒建ち並んでいます。

水に浸かっている場所は、釘を使用していない事から腐る事もなく、大学の研究の題材にもなっているようで、頻繁に建築学生さんも来られているようです。

江戸時代の中期1700年代あたりから存在していて、当時は茅葺屋根で、現在の木造二階建てになったのは明治から昭和初期にかけてだそうです。

舟屋の持ち主は、この舟屋のほかに細い道を隔てた山側に母屋も持っており、そちら多くのご家族はそちらで生活しています。

舟屋の居室は漁の道具を置いたり作業したりするため、現在では観光客の為の宿などに使用されています。

波の音を聞きながらノンビリできて、美味しい海の幸を堪能できるとなれば泊まってみたくなるものです。

と言う事で、兼ねてから気になっていたお宿に宿泊するために伊根に行って参りました。

なにぶん趣味が偏っていますが、ご覧になっていただければ幸いです。

アクセス

伊根方面へのアクセスと説明します。

大阪からは、梅田から出ている阪急高速バスを利用して「天橋立駅」まで行きました。
約2時間半で到着です。

電車でも行けない事は無いですが、手間がかかりますので時間が合えばこちらを利用する事をお勧めします。

電車や自家用車を利用して宮津・天橋立方面へのアクセスしたい場合は「天橋立観光ガイド」で確認する事が出来ます。

天橋立駅

天橋立観光案内所が中に入っていますので、伊根までのアクセスを聞きます。

こちらの案内所では、天橋立だけでなく伊根やその他丹後方面への案内パンフレットも揃っており、問い合わせにも応じてくださいます。

こちらで、「丹後天橋立伊根フリー」チケットを購入します。

このチケットは2日間乗り放題で2600円。

宮津市・京丹後市・伊根町・与謝野町内の路線バス、伊根湾の遊覧船、天橋立観光船、笠松公園のケーブルカーなど乗り放題なのです。

とはいえ、本数が多い訳ではないので、そこを気を付けて計画を立てた方がいいです。

個人的には、ポケットに入れておくだけで良い便利さはプライスレスですので、購入をお勧めします。

京丹後市まで周遊できるとなると、兵庫県の県境まで網羅できるのです。

伊根行のバスに乗車するには、観光案内所降りてすぐのバス停で待ちましょう。

※クリックで拡大します。

英語表記の時刻表でごめんなさい。

観光案内所でもバスの時刻表を貰えますのでご安心ください。

観光案内所で頂いた時刻表

観光案内で行き先を伝えると、スタッフさんが丁寧にラインマーカーを引いてくださいました。

今回宿泊した舟屋のオーナーさんが「伊根」あたりで迎えに来てくださるとの事でしたので、マークしてくださりました。

お宿に関しては、こちらのブログをご覧ください。

伊根の舟屋に泊ってみた/7月上旬訪問日本のベネチア、伊根に並ぶ舟屋。新鮮な海の幸と、穏やかな海の眺め。今でも舟屋を利用した暮らしを日常とされている漁村に、ちょっとお邪魔して参りました。...

伊根湾巡りの遊覧船に乗りたかったり、女性杜氏で有名な向井酒造さんなど、伊根界隈の食事や観光どころが固まっているのが、「伊根」「伊根湾巡り・日出」です。

「伊根」まで一時間弱、本数も一時間に一本~二本程度ですので気を付けましょう。

今回は多くの観光地を廻っていますが、宿泊した宿のオーナーさんが車で案内してくださりました。

という理由で、随分とアクセス情報は省かれています事、ご了承ください。

因みに案内所で、バス待ちの間ビールとソーセージを頂きました。

関連ランキング:その他 | 天橋立駅

シーサイドバル

生ビールは、マイスターとヴァイツェンがあります。
丹後半島で作られたコシヒカリを使用した「マイスター」を頂きまして、ライトだけど薄い訳ではなく、大変飲みやすかったです。

ソーセージも安価で、オーダーしてから焼いてくださいます。
ちょっとお時間があればおススメです。

色々お土産になりそうなものも売ってます。
いただきます。

みどころ

舟屋のビューポイント伊根浦公園

バスでいうところの「伊根」で下車です。

伊根浦公園からの舟屋の景色

左側にちょこんと見える島は「青島」と言って、伊根浦の防波堤の役割を担っているようで、波が穏やかになり、「舟屋」や文化が発展したと言われています。

かつて行われていた「捕鯨」の拠点としても、大切にされていました。

伊根の人々には無くてはならない島です。

舟屋の説明

伊根町観光案内所

伊根町観光案内所

「伊根浦公園」のすぐそばに、「伊根町観光案内所」があります。

こちらで、ちょっとしたお土産物を買う事が出来たり、お食事処やトイレもあります。

勿論、写真の様なお店の案内やパンフレットも揃っていて、スタッフさんもいらっしゃいます。

宿泊をしない方でも、舟屋内を見学したい方の為に「舟屋見学」の券を購入すると、対象の舟屋を見学する事が出来るようです。

あくまでも、舟屋は名所旧跡ではなく生活の場。

見学券購入者以外は、家の所在地を記載した地図も見る事ができませんし、購入者もその地図の写真を撮ってはいけません。

この「舟屋見学券」もこちらの観光案内所で購入できます。

注意書き

女性杜氏で有名な向井酒造

向井酒造

 

こちらは創業260年の「向井酒造」さんで、女性杜氏さんで有名です。

この日は、平日のせいかお客は私のみ。

この酒屋の娘さんである杜氏さんと、随分長話してしまいました。

かなり気さくで、雰囲気で言うと姉御肌な感じで、地元の人には「久仁ちゃん」と慕われているようです。

宿泊の宿を伝えると、宿近くのテイクアウトできる鯖寿司のお店を紹介してくださったり、大変親切にしてくださりました。

一日目は自分用のお酒、二日目は友人にお土産を送る為に訪問しています。

日本酒だけでなく、日本酒を使用したスイーツ、アテにぴったりなオイルサーディンなど、目移りするものがいっぱいでした。

地方発送も受け付けてくださいました。

こちらで購入したお酒を、お宿で戴きました。

こちら、「伊根満開」は古代米をで作ったお酒で、ロゼワインの様な味わいでした。

炭酸で割っても美味しそうです。

向井酒造のお酒と、魚介をはじめとした食材を案内したサイトがありました。
伊根の酒とうみゃーもん

伊根湾巡り遊覧船

25分で伊根湾を一周(1人800円、30分ごと運航)巡る遊覧船が発着しています。

船乗り場兼売店

因みにここで購入した、伊根プリンが大変美味しかったのでおススメです。

購入したものは、イートインできます。

カモメの餌にかっぱえびせんが売っています。

これを買うと、自分が食べてしまうので買いません。

止められない止まらない・・・

カモメ

遊覧船に乗ると、人懐っこいカモメたちがやってきます。

餌を貰える事が分かっているんですね。

遊覧船ですので、音声ガイドつきで、湾内および伊根の漁師たちの生活の案内が流れます。

湾から舟屋群を眺める事ができ、伊根に来たら、ここは絶対に外せないです。

窓際の席に座って欲しいINE CAFE

カフェからの眺め

まだ梅雨が明けていなかった為、時折大雨になる事がありました。

二階に上がった伊根湾と青島を眺める事が出来るスポットですが、雨のせいで景色が悪いです。

尚、窓際の良い席は空いていたら注文前に場所取りする事をお勧めします。

このカフェは窓際に座らないと意味がないほどの、良席です。しかも人気店。

私は、窓際席をとれなかった為、窓から少し離れた大きなテーブルに座りました。

コーヒーは500円。観光地のドリンクにしては良心的な価格です。

今回、スイーツはいただいていませんが、シェフ手作りの美味しいスイーツと評判のようで、人気店です。

夕方になれば夕焼け、晩になれば舟屋の灯りが美しいはずです。

フォトジェニックな甘味処みやび

関連ランキング:旅館 | 伊根町その他

フォトジェニックな甘味処

ここ、ただのオシャレ団子屋だと思っていたのですが、舟屋を使用したお宿だったようです。その一階をカフェにしているようです。

先ほどの「INEカフェ」からも近く、だいたいこの辺りに女子も喜ぶ観光スポットが揃っていると思って良いと思います。

入口

インスタ映えを意識しているのか、撮影に使用できるような吹き出しボードや、アルファベットの置物など自由に使用できるようになっています。

写真撮影が好きな方にはおススメです。

伊根港カンジャガハナ灯台

伊根港カンジャガハナ灯台
伊根湾に入る船の標識となっています。

漁の道具などが置かれていて、伊根の人々の生活に根付いた無くてはならない灯台という事が伺えます。

浦島太郎伝説はここ?浦嶋神社

浦嶋神社

浦嶋神社は浦嶋太郎(浦嶋子)伝説を聞いた当時の天皇、淳和天皇(在位823~833年)が勅使に命じて祀った、平安時代からの歴史がある神社です。

数年前にもこの神社に訪れていまして、こちらの宮司さんのお話を伺う事ができました。現在の浦島太郎伝説は、子供向けに脚色されたものだと聞いています。

478年に浦島太郎(浦嶋子)という青年が釣りに出た時に、五色の亀を吊り上げ、その亀は「亀姫」という絶世の美女に返信をし常世へ連れて行かれてしまいます。

楽しい3年間(実は300年間だった)を過ごした後に、浦島太郎は帰りたくなり、お姫様から「開けてはいけませんよ」と注意されて玉箪笥(玉手箱?)を渡されますが、ダメと言われて守れる人なんていません。

多分お姫様は、開けることを見越して玉手箱を渡したと思うのですが、その後の展開は誰もが知る結末となります。

数年前の記憶をたどると、常世というのは、実はハーレムの様な場所だったので子供向けに話を作り直している等々でした。

よくありますよね「じつは恐ろしいグリム童話」「じつは・・・・な〇〇物語」。

前もって連絡をすれば、宝物館の常世の玉手箱を見せてもらえたり、絵巻を使って宮司さんが説明をしてくださいます。

私が行った時には、浦島太郎のお話だけでなく、この丹後半島のお話も興味深く教えてくださいました。

ご興味のある方は、下記へ連絡しましょう。

[宝物資料室]
資料室には、浦嶋明神縁起絵巻掛幅形式、玉櫛笥二合(玉手箱)、能面、 足利尊氏寄贈の酒壺等を展示している。浦嶋物語の歴史説明と縁起絵巻の“絵解き”を行っている資料室である。
開館時間 午前9時から午後4時30分まで
休館日 特に決まっていない(祭事の場合は休館)
拝観料 1人700円(団体割引あり)
予約申込 電話0772-33-0721 ファクシミリ0772-33-0103

引用元:浦嶋神社公式サイト

浦嶋神社彫刻
浦嶋神社説明

浦島太郎と亀が出会った本庄浜海水浴場

浦嶋太郎が亀と出会った浜

ここから伝説が始まったようです。
何となく、絵本で見た浜辺っぽくないですか?

三国志やキングダムが好きな方にはおススメ徐福を祀った新新井神社

秦の始皇帝の命によって不老不死の薬を求めて、この新井崎に辿り着いたそうです。

その新井崎には、徐福を祀った「新井崎神社」があるのです。

神社だけでなく、「のろせ海岸」を眺める事もできます。
「自然二百選」に選ばれるだけあります。

徐福がたどり着いたとされる経文岩

海軍の砲台もあったようですね。

ここの海岸はかなりの断崖絶壁だったので、辿り着くのは大変だったと思います。

しかしながら、この徐福伝説、韓国の済州島、佐賀県、三重県、山梨県と色々あるようです。

ただ、この丹後半島は、中国や朝鮮半島のから辿り着いた人も多く、日本の他の地と違い鉄器等の技術はいち早く会得していたのでは?と聞いたことがあります。

新井崎と冠島の説明

海の向こうから辿り着いてきたものに対して、柔軟な姿勢を持っていたのですね。

新井の棚田

新井崎近くには「新井の棚田」と呼ばれる、海を眺める事が出来る棚田があります。

新井の棚田

ただ、現在は田植えをする方がいなくて、休耕しているとの事。

ちょっと荒れてますね。

せっかく素敵な眺めなのに勿体ないです。

案内してくださった、舟屋の宿のオーナーさんが仰るには、他に綺麗な田んぼがあると、他の田んぼを紹介してくれました。

写真は失念していますが「新井の田んぼ」と呼ばれているところだと思います。

多くのカメラマンが訪れる場所のようです。

そして、伊根も若者が移住し始めているようで、こちらで稲作をしている方も増えているようです。

ほんの遊び心

こんな風に、池にナマズか恐竜か分からないのですがオブジェを作って遊んでいるようです。

案内してくれた宿のオーナーさんは、伊根ではお知り合いが多いようで、稲作をしている青年にも声をかけていらっしゃいました。

眺めも素敵な道の駅

こちらの道の駅からは、舟屋と伊根湾を一望できる「道の駅」があり、伊根が舞台になったNHKドラマ「ええにょぼ」にちなんだオブジェもあり、フォトスポットにうってつけです。

ええにょぼ

勿論、カフェや御土産物屋さんがあり、大きな駐車場もありますので、車で来られている方はまとめてお買い物するのに便利だと思います。

コンビニ情報

残念でした。

コンビニはございません。

必要なものはキッチリ用意しましょう。

コンビニが無いところが良いところ

なにこれな家紋?「懸魚」(げぎょ)コレクション

伊根の町を歩いていると、蔵や家屋に「懸魚」(げぎょ)と呼ばれる家紋の様なものがついています。
目的は、おまじないの様なものだそうです。

他にも「水」のような文字の「懸魚」(げぎょ)もあり、おそらく「火事に逢いませんように」のような願い事だと思われます。

一つ一つの由来を調べると面白いと思います。

最後に

大阪からもバスを利用すれば、簡単に行くことも出来ますし、一泊二日のリフレッシュにはうってつけの場所でした。

風習や文化的なものも面白く、もっと足を延ばしていきたい場所もありますし、雪のシーズンの舟屋の景色も美しいはず。

また訪れたい場所です。

今回の食事は、カフェ以外はお宿でしかとっていないのですが、お宿のオーナーさんが毎朝漁連まで買い付けてくださっているお魚はたいへん新鮮でした。
そして、現在感染症の影響で空いていないお店が多いですし、現地に行かないと分からない情報が多かったので、お宿でお食事して正解でした。

海産物が豊富で新鮮な場所故、次回はブリの季節、やはり冬に訪れたい。
ブリ鍋はひとりでは寂しいので、一緒に行く人を探さないと・・・