旅にトラブルはつきもの。因みに「トラベル(Travel)の語源は「トラブル(Trouble)」と聞いたことがあるのですが、それはちょっと違うみたいです。
Travel | ラテン語で、「拷問」や「苦しみ」 |
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Trouble | ラテン語で「混乱」「濁る」 |
こちらに詳しく記載がありました。
トラベルの言葉の由来は?トリップとの意味の違いもご紹介!
個人的には、この方の説明が好きです。
トラベルはトラブル?
旅は、苦行で、ネガティブなイメージとは正反対のものだと思うんですけど、面白く言葉は変化していくもんですね。
江戸時代の参勤交代のお殿様ならいざ知らず。
前置きが長くなってしまいましたが、私が渡米に必須な「ESTA」と呼ばれる電子渡航認証の発行を出発まで行わなかった経緯と顛末を綴っていきます。
ESTA(エスタ)とは
ESTAは、ビザ免除プログラム(VWP)を利用して渡米する旅行者の適格性を判断する電子システムです。ESTAは米国国土安全保障省(DHS)により2009年1月12日から義務化されました。ビザ免除プログラムを利用して、90日以下の短期商用・観光の目的で渡米しようとするビザ免除プログラム参加国の国籍の方は、米国行きの航空機や船に搭乗する前に、電子渡航認証を受けなければなりません。
引用元:在日米国大使館・領事館
ESTA(エスタ)がないと、米国行きの飛行機に搭乗すらさせてもらえません。
尚、ESTA(エスタ)を統括している米国国土安全保障省では、渡航72時間前にはESTAを申請することを推奨しています。
その他注意点は、こちらです。
渡航当日にESTAの申請などとんでもない話なのです。
あと、上記のサイトにあるように、ESTAの申請ページと勘違いしそうな申請代行サービスページが存在しています。
ページの上部や隅の判りずらい場所に、文章にさりげなく紛れるような形で「申請代理」と記載があったりしますので、注意してください。
ESTAの申請は14ドルです。
個人情報を入力していき、支払い時の金額が14ドルでは無かった場合は引き返しましょう。
申請をしなかった理由
事件が勃発したのは2018年夏の朝、成田空港。
シアトル直行便に搭乗する予定でした。
上司にも根回しして1週間の有給休暇を取得。
最期の渡米が10年以上前でしたが、それまで何度か渡米していましたので、昔と同じように飛行機と宿の手配だけ済ませ、地球の歩き方など購入して、中身をペローンと眺めて出発を待つのみでした。
ESTAの申請が義務化されたのは2009年ですので、最後に渡米した10年以上前にはまだ必要無かったのです。
空港に到着、ESTAの存在に初めて気付く
勿論、オンラインチェックや、空港でのセルフチェックインも知らない状態で成田空港に到着。
DELTA航空のお姉さまに言われるままに、オンラインチェックイン機の前に立ち指示通りに操作したのですが、チェックインできない様子。
(まだこの時点でも気持ちに余裕)
そこで、お姉さんを呼び事情を話すと、「ESTAの申請はお済みですか?」と。
その瞬間まで、ESTA(エスタ)の存在を知らなかったので、心の中では「ナニソレ、シラナイヨ・・・」という状態でした。
正直にESTA(エスタ)の存在を知らない事を話すと、それが無いと出発できないので今からスマートフォンで申請して欲しいと言われました。
空港の椅子に座り、スマートフォンの小さな画面でESTA(エスタ)の申請をチマチマと行う。
通常、30分はかかるであろう申請を、初見で行う。
申請者情報の入力を楽したいがために、旅券をアップロードして情報を読み取る方法を試みるもエラーの連発やアルファベットや数字の読み込み違いの多発が続き、セッションエラーを起こす。
仕方がないので、手入力で情報を入力するも、時間が迫ってくると焦りでミスを連発でやり直し搭乗時間までには申請完了。
申請が終了した後、申請確認メールが届き、そこには認証結果が確認できるリンクが記載されております。
「承認にどれくらい時間がかかるのか?」と係員に尋ねると、
「30分で認証される事もあれば今日中に終わらない、二日三日掛かる可能性がある。」と、困惑した様子で答えてくださる。
何度もスマートフォンで認証を確認するも認証の確認がとれず、とうとう搭乗締め切り時間が過ぎてしまいました。
もう搭乗できないものは仕方がないので、自分にとって最善の方法を考える。
せっかくとった有給休暇、余分に料金が発生しても旅を続けると決め、デルタ航空の担当者に次のフライトを確認。
夕方5時台に、ホノルル経由シアトル便があるとの事で、席があれば搭乗する旨を伝えました。
米国には午前に到着し宿にチェックイン、マリナーズとエンゼルスの試合を観る予定でしたが、それは諦めて他の日に変更すればいい。
宿だって、午前に到着できなくても晩に到着出来るなんて、こんなに有難い話は無い。
その時に、もう一人ESTA(エスタ)の申請を忘れていた女性を見かけまして、妙に安心した記憶があります。
おそらく申請後2時間以上は経った時に認証が確認でき、DELTAの搭乗手続きに伝えて、次の便に乗る事を伝えました。
私にとって運の良いことに、私の申請している間、米国大使館のサーバーの調子が悪かったという事があったそうです。
DELTA航空さんから「次の便に乗るのに料金は必要ない。」と言われ、この時ばかりは神様の存在を信じてしまいました。
チェックイン後
無事、チェックインを済ませ気持ちに余裕も出来、免税店を眺めていたところ、最初にESTA(エスタ)の存在を教えてくださったお姉さまに遭遇。
ご迷惑をおかけしたお詫びとお礼を伝え、笑顔で少し立ち話できたのも無事に搭乗できたからこそ。
無事ホノルル便の搭乗出来ました。
搭乗後
先ほど見かけた、ESTA(エスタ)を忘れた女性と席が隣になりました。
話を伺うと、出張でシアトルに行く予定で、ESTAの申請は空港についてからで良いと思っていたとの事。(ESTAは2年間有効)
通常は30分くらいで申請が通るみたいですね。
ただ、米国大使館が言うように最低でも72時間前には申請を終えないといけないでしょう。
私は懲り懲り、おそらく彼女も懲りただろうなぁ。
他にも、ESTAの期限切れで慌てて申請する人も多いはず。
とりあえず一旦ホノルルに到着しました。
到着は深夜にはならない様子ですし、シアトルのタコマ国際空港から宿の近くの駅までリンク・ライト・レールLink Light Rail)が走っています。
とは言っても、やはりタクシーなりuberを利用すればよかったようです。
最後に
旅にトラブルはつきもの。
運よく、しかも無料で次の便に搭乗が出来たのは幸運でした。
しかし、到着も遅く宿の周辺の治安も細かく調べていませんでしたので、声をかけられただけとは言え恐い思いもしました。
近くに、物騒な一角があるとは知っていたのですが、道に迷うとその一角を通る可能性もあります。
準備不足は、巡り巡ってトラブルを起こしかねません。
ESTAに関しては、「地球の歩き方」の後方にある「旅の準備」のページに記載がありました。
ガイドブック、最初に読むべきは「旅の準備」のページでしょうね。